家庭菜園で「もっと収穫量を増やしたい」「虫の被害を減らしたい」と思ったことはありませんか?
そんなときに注目したいのが「コンパニオンプランツ」という考え方です。
今回は、実際に私が育てているトマト・バジル・ラズベリー・いちじくなどを例に、小さな食べられる庭でも取り入れられる組み合わせ実例とその効果をご紹介します。
コンパニオンプランツとは?
野菜やハーブを組み合わせて育てる理由
コンパニオンプランツとは、一緒に育てることで互いに良い影響を与え合う植物の組み合わせのことです。たとえば、ある植物は害虫を遠ざけ、もう一方は土壌を整える…といったように、植物たちが“パートナー”として助け合います。
特に家庭菜園のような限られたスペースでの栽培では、この組み合わせを意識することで、日常の手間が減り収穫量がぐんとアップすることがあります。
コンパニオンプランツの目的
- 成長促進:ハチやチョウを呼び寄せて効率的に花粉を媒介したり、土の水分調整に
- 病害虫予防:においや植物特有の成分が病害虫を予防
- 天敵誘引:アブラムシ等が好む植物を先に植え、天敵(テントウムシ等)を呼び寄せることで主目的の植物を予防
なぜ自然農法・有機栽培で注目されているのか?
農薬や化学肥料に頼らず、自然の力で健康な土と植物を育てる自然農法や有機農法では、コンパニオンプランツの知見が重宝されています。
害虫対策、病気の抑制、受粉のサポートなど、まさに生態系の力を味方にする技術と言えるでしょう。
-150x150.jpg)
食べるなら安心できるものを美味しく食べたいですよね。100%無農薬栽培の手段の一つとしてコンパニオンプランツは有効だと思います
初心者におすすめの組み合わせ例
組み合わせ例早見表
組み合わせ | 目的 | 効果 |
---|---|---|
トマト×バジル | 虫除け・味の向上 | アブラムシ避け、美味しい実に |
ラズベリー×パセリ | 根の保護 | コガネムシ除け |
いちじく×ビワ | 虫除け | カミキリムシ忌避(?) |
トマト×バジル|香りで虫除け効果


家庭菜園では定番の組み合わせ。バジルの香りがアブラムシやコナジラミを遠ざける効果があり、トマトの株を守ってくれます。
また、バジルの根が水分をよく吸収することで、トマトに糖分が集まり美味しい実になるとも言われています。
-150x150.jpg)
-150x150.jpg)
-150x150.jpg)
我が家のプランター脇の庭ではアブラムシが発生。プランターには1匹も見てないので、効果は絶大だとビックリしています
パセリ×ラズベリー|根張りの補助と病害虫対策




ラズベリーはコガネムシの幼虫による根の食害を受けやすく、我が家でも大きな課題となっています。そこで検討しているのが、パセリのようなセリ科のハーブを近くに植える方法です。
パセリは香りでコガネムシを寄せ付けず、ラズベリーの根を守ってくれます。
-150x150.jpg)
-150x150.jpg)
-150x150.jpg)
パセリはイタリアンパセリでも有効のようです。また、ラズベリーに限らず、ブルーベリーやブラックベリーでも有効です。
いちじく×ビワ|虫避け+互いに実りのあるベランダ
いちじくはとれたてが家庭菜園でしか味わえない果物ですが、カミキリムシの虫害に遭いやすい植物です。
そこで取り入れたいのがビワ。科学的な理由はまだ解明されていませんが、カミキリムシが寄りつきにくくなると言われ、昔からいちじくとビワが近接して植えられています。
-150x150.jpg)
-150x150.jpg)
-150x150.jpg)
物理的な防除が一番確実ですが、それでもダメならすぐに試してみたい組み合わせです。
組み合わせ時のポイントと注意点
根の広がりと日当たりを考える
植物の根の広がり方や日照条件によっては、一方がもう一方の成長を妨げてしまうことも。例えば、トマトのように根を深く張る野菜の下に、浅く根を張るハーブを組み合わせると、バランスが良くなります。
また、高く育つ植物が影を作ってしまわないよう、日当たりにも配慮が必要です。
香りが強すぎる組み合わせは逆効果?
ハーブの中には非常に強い香りを放つ種類があります。
例えば、タイムやミントなどは隣の植物の成長を抑える可能性があるため、「育ちが遅い」「うまく根付かない」場合は同じプランターに植えるのではなくプランター同士を隣接させるなどの調整が必要です。
同じ科の植物は避けた方がいいケースも
ナス科同士(例:トマトとナス、ピーマン)などを近くに植えると、病害虫のリスクが高まることがあります。同じ科の植物をローテーションしたり、あえて異なる植物を間に挟むことでリスクを減らすことができます。
異なる科を一緒に育てることで、土の栄養素が取り合いになりにくく、お互いが育ちやすくなるのもポイントです。
まとめ|自分だけの「食べられる庭コンビ」を楽しもう
コンパニオンプランツは、知識がなくても始められる“自然な栽培テクニック”です。
特に家庭菜園のような限られたスペースでは、植物同士の相性を意識するだけで、収穫量や健康状態が大きく変わる可能性があります。
まずはトマト×バジルなど、試しやすい組み合わせから始めてみてください。そして、うまくいったこと・いかなかったことを記録しておくことで、自分だけの「育てる知恵」が蓄積されていきます。
これからも、食べられる庭を楽しみながら、一緒に工夫と発見を重ねていきましょう。






コメント