夏のベランダは、まるでフライパンの上のよう。
「春には元気だったハーブが、7月を前にぐったり…」という声もよく聞きます。
でも大丈夫。ほんの少しの工夫で、ハーブたちは猛暑を乗り越えることができます。
この記事では、実際に私が行っている「ベランダ栽培でハーブを夏越しさせるための3つのテクニック」と「7月に備える準備リスト」を紹介します。ハーブ初心者の方も、ぜひご参考にどうぞ。
夏になると枯れる原因とは?(強い日差し・蒸れ・乾燥)
夏のベランダは、ハーブにとって意外と過酷な環境です。
主な原因は以下の3つ:
- 強すぎる直射日光で葉焼けを起こす
- 風通しの悪さによる蒸れや病気
- 水切れによる乾燥ストレス
特に、コンクリート床のベランダは照り返しも強く、体感温度は35℃を超えることも。日中は鉢の温度が上がりすぎて、根が傷むことさえあります。
わが家の実践① 午前中だけ日の当たる場所に移動
ハーブの多くは「日当たりが好き」ですが、真夏の直射日光は例外です。特に午後の西日は、葉や根をダメージから守るために避けたいところ。
置き場所を工夫として:
- 朝〜午前中に光が入る位置(午前中に光合成を済ませる)
- 午後は半日陰〜日陰になるスペースへ移動
- 寒冷紗や、100均の遮光ネットやすだれが便利
- 寒冷紗は風通しが良く、日差しや虫から植物を優しく守る布。
- 園芸向けの遮光ネットは、遮光率が明記されており、強い日差しをしっかり調整できます。
- すだれは見た目がナチュラルで、おしゃれに日よけができる一方、遮光効果は控えめ。
ベランダの雰囲気や育てたい植物に合わせて選ぶのがコツです。
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私はミニトマトを午後は日かげになる位置に移動しました。スイートバジルも葉焼けしているので、元気になることを願っています…
6/1(南日も西日も直撃)


6/15 南日だけ当たる位置に移動


植物にとって、夏は“光よりも温度”が命取りになります。直射日光=良いこと、という思い込みは一度リセットしてOKです。
実践② 鉢底の排水性を強化+水やりの時間を見直し
夏の水やりで大切なのは、「どれだけ与えるか」よりも「きちんと抜けるか」です。
- 鉢底に軽石や鉢底石をしっかり敷いておく
- 水をあげた後、鉢底から水がしっかり流れるか確認
- 排水が悪いと根腐れや蒸れの原因に
また、水やりのタイミングも大切です。
- 日中は避け、朝の7〜9時までに完了させる
- 夕方以降は、蒸れや虫の原因になるため控えめに
- 土の表面だけでなく、中まで乾いているかをチェック
我が家では、指で2〜3cmほど土を掘って「湿っているか」を毎朝確認するのがルーティンです。
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表面だけ乾いていることは割とよく見かけます。土の状態や植物の葉のしおれ具合などを見てみるとよいでしょう


実践③ 土の乾きすぎ対策に「マルチング」
土が乾きすぎると、根がストレスを感じて生育が止まることも。そんなときの対策が「マルチング」です。
マルチングとは、土の表面を何かで覆うこと。
水分の蒸発を抑え、急激な乾燥や温度上昇を防げます。
おすすめの素材:
- ココヤシファイバー(ナチュラルで見た目も良し)
- ウッドチップやバークチップ
- 刈った草や、乾燥させた落ち葉など
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マルチング素材も100均で安価に購入できるのがありがたいです
私は剪定後のローズマリーやラベンダーの葉を再利用して、香りの良いマルチング素材にしています。ハーブらしい楽しみ方としてもおすすめです。
7月前にしておくべき準備チェックリスト
夏を迎える前の今、できる準備は意外とたくさんあります。
✅ 鉢のサイズは適切?根詰まりしていないか確認
✅ 鉢底の排水対策は済んでいるか
✅ 日照時間の見直し(西日を避ける)
✅ マルチング素材の準備
✅ 水やりの時間帯を朝に固定できる生活リズムか
✅ 風通しを確保できる配置になっているか
特に根詰まり・西日・排水不良は「夏の三大トラブル原因」とも言えるので、早めの対策がポイントです。
まとめ:自然に寄り添った育て方を目指して
「夏は植物が元気な季節」と思われがちですが、実は過酷な季節でもあります。
でも、少しの工夫で彼らはしっかりと応えてくれます。
ベランダの限られたスペースでも、自然のリズムに寄り添った育て方を意識することで、ハーブたちは元気に夏を越すことができます。
暑さを越えたその先には、新しい芽との再会が待っています。
“たべる庭”のある暮らしを、夏も無理なく楽しんでいきましょう。
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